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インプラント

インプラントの耐用年数は何年?20年持たせるためにできること!

近年、身近になってきたインプラント治療ですが、関心はあるものの詳しく知らないという方は多いのではないでしょうか。今回の記事では「インプラントとは一体どんなものなのか」について、わかりやすさを重視して解説していきます。その中で、他の歯科治療との比較をしていきますので歯の欠損で悩んでいる方や今後治療を検討されている方は参考にしてください。

インプラントの概要

はじめに“インプラントってなに”というところから、解説していきます。インプラントというのは、何らかの理由で欠損した歯に対する治療法で、顎の骨に人工歯根(土台)を埋め込み、その上から人工歯を装着することをいいます。デンタルインプラントと記載されたり、単にインプラントと記載されたりしますが、どちらも、先述した治療のことを指しています。

インプラントの構造

ここでは、インプラントの構造について解説していきます。メーカーによって異なる点もありますが、多くの場合でインプラントは3つのパーツに別れています。

インプラント体

インプラント体とは、歯の根っこの部分を、指します。顎骨に埋め込まれて骨と歯をつなぐ土台の役割を担います。人工歯根やフィクスチャーと表記されることもありますが、どちらもインプラント体を指しています。

形状は小さいネジのようにスクリュー形をしているものが最もポピュラーであり、素材はチタンまたはチタン合金製のものが主流です。生体親和性の高い素材(アレルギーが起きにくい)が用いられており、耐久性に優れています。

アバットメント

アバットメントとは、インプラント体と上部構造(人工歯)を接続するためのパーツです。インプラント体の最上に装着され、高さ・かみ合わせを調整する役割もあります。

上部構造

インプラントの最上部にかぶせる人工歯のことを指します。つまり、鏡を見て確認した時に見える「歯」の部分のことです。劣化・腐食しにくく、長持ちしやすい素材であるセラミックやジルコニアなどの素材が使われます。

インプラントは1本から手術できる?

歯を残せなくなった場合の歯科治療であるインプラントですが、患者によって様々なケースがあります。インプラントは脱落した歯が1本、間欠的な複数本、全ての歯など、どのケースでも柔軟に対応できます

全ての歯をインプラントにするケースでは、片顎に6本程のインプラント体を埋め込み、そのインプラント体で複数の人工歯を支える「オールオン4」という治療法もあります。

インプラントの費用や平均的な耐用年数とは

インプラントの費用については、1本あたり30万円から45万円程度が相場とされています。これはあくまで相場であり、実際にはインプラントの土台を埋め込むの骨の状態や、手術に使われる薬剤、インプラントの素材などによっても異なってきます。保険適応外の治療となるため高額ですが、医療費控除の対象になる場合もあります。

また、インプラントの耐用年数の平均は約15年とされていますが、適切なセルフケアとメンテナンスで20年以上、使用できるケースもあります。逆に寿命を縮める要因としては喫煙、糖尿病、正しくない歯ブラシ、歯ぎしりなどの癖などが挙げられています。

他の歯科治療との比較

ここではインプラントと他の歯科治療を比較して、インプラントの歯科治療について改めて検討していきましょう。

ブリッジのメリット・デメリット

ブリッジとは、欠損した歯の両隣にある健康な歯を削って土台にし、ブリッジのように(橋渡しのように)人工歯をかぶせる歯科治療法を指します。通常の金属製のものは取り外しができないという特徴があります。それでは、メリットとデメリットをみていきましょう。

費用を抑えることができる

ブリッジのメリットは、金属製のものであれば保険適応となるためインプラントと比較して費用を抑えることができます。保険適用であれば、1本あたり1万円~3万円程度が平均的であり、保険適応外であっても5万円~15万円程度が平均的です。(素材によって異なります)

耐用年数が短い

耐用年数が短いことが挙げられます。これは、インプラントと違い噛んだときの力が支えとなる両隣の歯に分散され、通常よりも負荷がかかることが原因です。特に奥歯などの噛む時に力が加わりやすい場所では、金属製のもので耐用年数は10年未満と言われているのでインプラントの平均よりも短い傾向にあります。

虫歯になりやすい

構造上どうしても人工歯の下に隙間ができてしまいます。その部分へ汚れが蓄積して、虫歯や歯周病に罹りやすくなってしまいます。

適応外となることがある

ブリッジ治療を行うには、欠落した歯の両隣に健康な歯が存在していなければなりません。歯が連なって欠落している場合や、両隣の支えとなる歯が不安定では、そもそも治療ができないこともあります。

また、ブリッジは複数の歯をひとつのユニットとするため、支えとなる歯に虫歯などのトラブルが起きてしまうと、ブリッジを取り外して全体を治療する必要があります。つまり、最終的な通院回数は多くなってしまうことがあります。

入れ歯のメリット・デメリット

欠損した歯の治療として、入れ歯は非常にポピュラーでどのようなものかイメージしやすい方が多いと思います。入れ歯の構造は単純で“欠損した歯に被せる”だけです。「総入れ歯」「部分入れ歯」があり、治療範囲を選べるのが特徴的です。ここでは入れ歯のメリットとデメリットについてみていきましょう。

費用を抑えることができる

ブリッジやインプラントと比べると1本の歯あたりにかかる費用は安価な傾向があり、「総入れ歯」と「部分入れ歯」があり、平均価格は素材によって大きく異なりますが総入れ歯で30万円程度から、部分入れ歯で数万円程度から検討できます。

外科的な手術が不要である

健康問題があり外科手術ができない方でも治療を受けられるということと、保険適応の治療であるため費用を抑えられること、取り外しができるので口腔内を衛生に保つことができることなどなあげられます。

歯磨き粉が使えない

入れ歯は天然歯より柔らかいため、研磨剤入りの歯ブラシ粉が使えません。毎日取り外して専用の洗浄剤につけたり水につけたりなどのお手入れが必要であることが挙げられます。

噛み心地が劣る

入れ歯は、ブリッジやインプラントと違い被せるだけなので口の中に異物感が残ったり、噛むうちにズレたりして噛み心地が劣るといわれます。入れ歯の接着剤などもありますが、どうしてもランニングコストがかかって来てしまいます。

紛失しやすい

入れ歯は取り外してケアをするため、紛失にも注意が必要です。認知機能が衰える高齢者で利用することが多いですが、破棄・紛失してしまい作り直すというケースも珍しくありません。

インプラントのセルフケアについて

インプラントの寿命を長くするために、最も肝心だと言われているのが日々のセルフケアや定期的なメンテナンスです。正しく実行できるように、それらの知識についてここで解説していきます。

正しいブラッシング方法や工夫

細菌が繁殖した状態が長くなると、インプラント周囲の粘膜に炎症が起こり、周囲の歯茎の腫れや出血など歯周病に似た症状が生じます。炎症が強くなると、インプラントを支えていた骨が溶け、最悪の場合インプラントが抜け落ちることがあるのです。

また、インプラントは人工歯であるため虫歯になることはありません。しかし、インプラント周りの歯茎は、プラークや歯石が溜まり細菌が繁殖しやすいという特徴があります。

インプラントを長持ちさせるためには、日常のセルフケアを怠らずに、インプラント周囲を清潔に保つことが何よりも大切です。ここでは正しいブラッシング方法や、セルフケアの注意点などを詳しく解説していきます。

正しいブラッシング

正しいブラッシングは、歯ブラシをペングリップで握り、歯(人工歯)と歯茎の「境目」に45度の角度で当てて、小刻みに動かします。1ヶ所あたり20回程度動かしながら、磨く位置をずらしていきます。ゴシゴシ強く磨けば効果的というわけではなく、150~200gほどの力をかけて優しくブラッシングしていきましょう。

細い毛の歯ブラシを選択する

インプラントと歯茎の間は汚れが付着しやすく、磨きにくい部位です。細部まで磨くためには、毛先が細くなっているタイプの歯ブラシを使用すると良いでしょう。また、タフトブラシというコンパクトな歯ブラシを併用することも有効です。

歯間の汚れに注目する

食べ物のカスなどの汚れは、天然歯とインプラントの間に溜まりやすい傾向にあります。歯ブラシで磨いても取り切れない汚れも隠れているので、歯ブラシだけではなく、歯間を磨くブラシやフロスなどを使用しましょう。

歯ブラシの硬さに注意する

インプラント治療が終了した直後は、歯茎の傷が完全に治っていません。この状態の時にはやらわかめの歯ブラシを使用しましょう。過度な刺激を加えすぎてしまうと、歯茎から出血したり、痛みが出たり、治りが遅延してしまうなどのリスクがあります。傷が完全に治ったあとは好みや磨きやすさに合わせた歯ブラシを使用できます。

喫煙習慣がある方の注意点

インプラント治療をはじめる際に、禁煙をすすめられるケースが多いかもしれません。これは、喫煙が歯茎の血流を悪くしたり、口腔内の清潔に影響を与えたりして、インプラントの定着を妨げるからです。

手術の前後では数か月間の一時的な禁煙が強く指導されますが、メンテナンス期間に入れば必ずしもダメというわけではありませんが、メンテナンス間隔を短くするなどの指示が入る可能性があります。

歯ぎしりや食いしばりなどの癖がある方の注意点

インプラントは、歯根膜と呼ばれる歯と骨の間のクッションがないため、咬合したときの衝撃がダイレクトに伝わります。

つまり、食いしばりや歯ぎしりなどの強い衝撃もダイレクトに伝わるため、インプラントの欠損、破損のリスクを高めます。特にこれらの癖は眠っている時に無意識に行ってしまうためインプラント治療の前に歯科医師にしっかり相談して、マウスピースなど専門器具を装着するなどの対策を行う必要があります。

寿命20年!長持ちインプラントのメンテナンスについて

インプラントのメンテナンスとは、歯科医院で行うメディカルチェックのことを指します。基本的に3~6か月に1回が目安となります。これは、インプラントや歯茎の状態の確認や、歯石除去などのクリーニング、噛み合わせの調整などが行われます。これらの内容はインプラントの寿命を延ばすことに直結するので、定期受診は欠かさずに通いましょう。メンテナンスの頻度や費用について、さらにくわしく解説していきます。

インプラント周囲炎や異常の早期発見

インプラントのトラブルとして、気をつけなければいけないのが“インプラント周囲炎”です。日本歯周病学会の調査では、インプラント治療後に軽度の炎症がある患者は、軽度・重度含めると約40%にも達するといわれています。これは、「インプラント周囲の歯茎には炎症が起こりやすい」ということを示唆しています。

インプラントは人工物のため、むし歯になることはありません。一方で口腔内のバイオフィルムの蓄積(歯垢・歯石)や適切ではないメンテナンスで、インプラントの周囲に炎症が起きてしまうことがあります。

インプラント周囲炎の初期症状としては、歯ぐきの赤み腫れ口臭や歯磨き時に出血するなど日常的に起こり得るものが多いため、気がつくのが遅くなることもあります。痛みがないからと放置すると進行して、最終的にインプラントが脱落してしまうこともあるため日々のセルフケアや定期的なメンテナンスが予防に重要です。

メンテナンスの頻度

「歯」の状態だけではなく、身体の健康状態や年齢によっても、メンテナンスを受ける頻度が異なります。基本的に3ヶ月から6ヶ月に1回の頻度が推奨されていますが、50歳以上の方や、糖尿病の既往のある方、喫煙者の方などはメンテナンスの頻度が増えることがあります。口腔内の状態が悪ければ毎月メンテナンスに通うという患者もいます。歯科医師の指示にしたがってください。

メンテナンスの費用

メンテナンスの1回あたりの費用は3000円~10000円となっています。価格帯に開きがあるのは、単純に歯科医院による違いや、検査の内容によって毎回金額がことなるからです。たとえば、レントゲン検査などが追加されると費用は高額になります。先述したとおり、インプラント治療は保険適応外の治療であり、メンテナンス通院も例外ではありません。

まとめ

インプラントは手術費用やメンテナンス通院を考えると高額なイメージがある歯科治療のひとつですが、耐用年数やランニングコストを考えたときにメリットがたくさんある治療法です。今回の記事で得た情報は、選択の幅につながるのではないでしょうか。

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