「50代で入れ歯なんて早すぎる…」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
実は50代の約8.6%が、何らかの入れ歯を使用しているのが現実です。
現在、歯を失った際の選択肢として入れ歯やブリッジが一般的ですが、インプラント治療も大変おすすめです。
本記事では、50代における入れ歯とインプラントの歯科治療について、費用面から治療院の見極め方までを比較解説していきます。
最後まで読むと「どちらが自分に合っているか」を判断するための具体的な基準を持てるようになるでしょう。後悔しない治療選択をするためにも、ぜひ参考にしてみてください。
50代で入れ歯を使用している人の割合と原因

まず最初に、50代で入れ歯を使用している人の割合と原因について解説します。
50代で入れ歯を使用している方は、決して少なくありません。そうならないためにも早期の治療が必要です。
50代の入れ歯の早くない|統計からみる現実
平成28年の厚生労働省の調査によると、50代で入れ歯を使用している人の割合は約8.6%です。50代後半にかけて、その割合が大きくなっていきます。
歯を酷使してきた50年余りの期間で、徐々に歯を失ってしまうのが原因とされています。
特に現代は、ストレス社会です。ストレスを発散するために、夜間に歯ぎしり・食いしばりを繰り返してしまいます。
結果、破折(はせつ)を起こし、抜歯となるケースが後を絶たないといわれています。
例えば、50歳〜59歳で入れ歯を使用している割合は、以下の通りです。
部分入れ歯 | 総入れ歯 | |
50〜54歳 | 6.3% | 0.9% |
55〜59歳 | 10.6% | 1.6% |
この統計から分かるように、50代で歯を失うことは決して珍しいことではありません。多くの人が直面する現実的な課題です。
50代の入れ歯は怖い?
「50代で入れ歯を使うのは怖い」と感じる気持ちは良くわかります。
ただ歯を失ったまま放置することで、見た目や健康面で多くのリスクを伴うため、早期の治療を受けることが重要です。
入れ歯に対する「怖い」というイメージは、古い入れ歯の「外れやすい」「痛い」「見た目が悪い」といった印象や、周囲の評判から来るものが多いでしょう。
しかし、現代の入れ歯は大きく進化しており、以前のような不便さや見た目の悪さは大幅に改善されています。
むしろ、歯を失ったままにしておくと、残った歯に過剰な負担がかかったり、噛み合わせのバランスが崩れて顔の形が変わったりすることがあります。
具体的には
- 見た目の問題: 歯がない部分の頬がこけて見えたり、口元にシワが増えたりすることで、実年齢より老けて見えることがあります。
- 健康上のリスク: 噛む力が弱くなることで食事の選択肢が狭まり、栄養バランスが偏ったり、胃腸に負担をかけたりする可能性があります。また、噛む刺激が脳に伝わらなくなり、認知機能への影響も指摘されています。
- 残りの歯への影響: 歯がない部分を補わないと、隣の歯が倒れ込んできたり、噛み合わせのバランスが崩れたりして、健康な歯まで失うリスクが高まります。
そのため、「歯がない」という状況を放置する方が怖いと言えるでしょう。まずは歯科医師に相談し、ご自身の口内の状態に合った最適な治療法について聞いてみましょう。
50代で歯を失う原因と歯周病リスク
50代で歯を失う原因は、虫歯と並んで「歯周病」が挙げられています。
これまで蓄積された歯垢や唾液量の減少によって、歯ぐきの炎症が悪化しやすくなるからです。
歯を支えている骨が少しづつ溶けて、歯がぐらつくようになり始めます。
特に奥歯は、根が複数に分かれているため、歯周病が一度進行してしまうと元に戻すのが困難です。また仕事や家庭のストレスによる歯ぎしり・食いしばり、喫煙・糖質の過剰摂取も軽視できません。
歯にダメージを与え続けることで、歯を失う可能性も出てきます。これらの複合的な要素が作用して、50代での歯の喪失リスクが高くなります。
入れ歯・インプラントの違い|後悔しない選択肢

ここから、50代から考える入れ歯・インプラントの違いや後悔しない選択肢について紹介します。具体的には、以下について解説します。
- 入れ歯(インプラント)の費用と治療期間
- 入れ歯(インプラント)を選ぶメリット・デメリット
- 入れ歯(インプラント)をおすすめするケース
50代が入れ歯を選ぶメリット・デメリット
最初に、50代が入れ歯を選ぶメリットを紹介します。
- 保険適用のため低コストで済む
- 治療期間が短期間
- 外科手術が不要で身体への負担が少ない
- 取り外し可能でメンテナンスしやすい
特に50代で経済的負担を抑えたい方や、手術に対する不安がある方にとっては、入れ歯は現実的な選択肢となります。
次に、50代が入れ歯を選ぶデメリットを紹介します。
- 咀嚼力が天然歯の30~40%に低下
- 食べ物がはさまりやすく、毎食後の清掃が必要
- 発音に影響が出る場合がある
- 5~8年後ごとに作り替えが必要
これらのデメリットは、50代での活発な社会生活の足かせになってしまう可能性があるため、慎重な検討が必要です。
50代に入れ歯をおすすめするケース
50代に入れ歯治療をおすすめするケースは、以下の条件に当てはまる方です。
- 手術に対する強い不安・恐怖がある
- 経済的負担を最小限に抑えたい
- 短期間での治療完了を希望している
- 定期的な通院が困難な状況にある
このように、心理的・身体的リスクを最小限に抑えたい方には入れ歯治療をおすすめします。
入れ歯の費用と治療期間
入れ歯の費用は、保険診療と自由診療で大きく異なります。
- 保険診療: 部分入れ歯で5,000円〜15,000円程度、総入れ歯で10,000円〜15,000円程度。
- 自由診療: 特殊な素材や最新技術を用いるため、部分入れ歯で10万円〜50万、総入れ歯で20万円〜100万円以上かかることが一般的。
治療期間は、保険診察では2週間〜1か月程度。自由診療の場合は精密な作製となるため、2ヶ月〜3ヶ月程度かかります。
50代がインプラントを選ぶメリット・デメリット
続いて、50代がインプラントを選ぶメリットを紹介します。
- 咀嚼力が天然歯の約90%まで回復する
- 見た目が天然歯とまったく区別がつかない
- 隣接する歯を削る必要がない
- 適切なメンテナンスで20年以上使用可能
- 取り外しの煩わしさがない
残りの人生を考えると、食事を楽しみ続け、積極的な社会活動を続けられるインプラントの効果は計り知れません。
次に、50代がインプラントを選ぶデメリットを紹介します。
- 1本あたり30~50万円と高額な費用
- 治療期間が3~6ヶ月と長期間
- 外科手術による一時的なリスク
- 定期的なメンテナンスが必須
ただしこれらのデメリットは、適切な準備と理解により、心理的負担を軽減することができます。
50代にインプラントをおすすめするケース
50代にインプラント治療をおすすめするケースは、以下の条件に当てはまる方です。
- 活発な社会生活を送っており、健康的な食生活に留意している
- 経済的に余裕があり、長期的な自己投資として考えられる
- 定期的な歯のメンテナンスが可能
- 残存している歯を保護したい
まだまだ活動的な年代である50代は、インプラントを通じてQOL(生活の質)の向上を享受することが期待できます。そのため、インプラント治療をするには絶好のタイミングと言えます。
インプラントの費用と治療期間
インプラントは自由診療のみのため、クリニックや使用する素材によって費用が大きく異なります。
一般的には、 1本あたり約30万円〜50万円程度かかります。
治療期間は、骨とインプラント体が結合するまで通常3ヶ月〜6ヶ月程度。
ただし、骨の量が足りない場合は、骨造成手術(骨を増やす手術)が必要となるため、期間が長引くこともあります。
50代でインプラント治療を成功させるには?

50代でインプラント治療を成功させるためには条件があります。実際にインプラント治療を考えている方は、ぜひ参考にしてみましょう。
50代のインプラントは骨量不足でも可能?
50代では、顎の骨が痩せて、インプラントを埋め込むのに充分な骨量がない場合もあります。少なからず、歯周病や加齢の影響があるためです。
ただ現代のインプラント治療では、骨造成*手術を行うことで、インプラントが可能になるケースが増えています。
骨造成には、人工骨や自家骨を使用する方法があり、成功率も高いとされています。
*骨造成とは骨を増やすために行う手術の総称。
50代女性のインプラントと更年期との関係
50代の女性は、骨粗しょう症を発症しているケースがあります。更年期によるホルモンバランスの変化で骨密度が低下するためです。
例えば、骨粗しょう症の治療薬(ビスホスホネート製剤など)を服用している場合、インプラント手術が難しくなることがあります。
そのため、インプラント治療を受ける前に、必ず服用している薬を歯科医師に申告しておきましょう。
インプラント手術の痛み・腫れの実際
「インプラント手術は痛いのでは?」と不安に思う方もいるでしょう。
確かにインプラント手術では、顎骨にチタンまたはチタン合金、それを土台としてセラミックなどで作った人工歯が埋め込まれます。
ただ手術は局所麻酔で行われるため、痛みはほとんど感じません。
術後は多少の痛みや腫れが出ることがありますが、痛み止めを服用することで軽減することができます。
通常、痛みや腫れは数日で治まります。
そのため、50代でも健康的な顎骨であれば、インプラント治療が成功する確率は高いと言えるでしょう。
50代でのインプラント専門医の見極め方

最後に、50代でのインプラント専門医の見極め方を紹介します。
実績豊富な専門医を選んだり、過去の手術の失敗例から学んだり、設備が整っているかの確認をすることが重要です。
実績豊富な専門医を選ぶことで成功率が向上
インプラント治療は、歯科医師の技術や経験が成功を大きく左右します。
以下の点を参考にして、信頼できる専門医を選びましょう。
- 豊富な症例実績: 多くのインプラント手術を手がけているか。
- 専門的な研修: インプラントに関する専門的な知識や技術を習得しているか。
- 最新の設備: CTスキャンなどの最新設備を導入しているか。
- 丁寧なカウンセリング: 治療内容やリスクについて、分かりやすく丁寧に説明してくれるか。
入れ歯・インプラントの失敗例から学ぶ
また入れ歯・インプラントの失敗例を知ることも大切です。
具体例を挙げると
- 入れ歯の失敗例: 合わない入れ歯を無理に使い続け、歯ぐきが傷ついたり、残っている歯がダメになったりするケース。
- インプラントの失敗例: 術後のケアを怠り、インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)になり、せっかく埋め込んだインプラントがダメになるケース。
ネットの記事やYahoo!知恵袋から失敗例の情報が得られるので、事前にチェックしておきましょう。
入れ歯・インプラントの失敗を防ぐためにも、信頼できる歯科医院で治療を受け、定期的なメンテナンスを続けることが何よりも重要です。
最新の設備が整っているか確認する
インプラント治療の成功率は、歯科医師の技術だけでなく、クリニックの設備にも大きく左右されます。
特に、歯科用CTスキャンの有無は、安全で正確な治療を受けるための重要な判断基準となります。
従来のレントゲンでは、平面的な画像しか得られませんでした。
しかしCTスキャンを使用することで、顎の骨の形状や厚み、神経や血管の位置などを3Dで立体的に正確に把握できるようになりました。
またCTスキャンには、以下のようなメリットがあります。
- 神経や血管を傷つけるリスクを最小限に抑え、安全な手術が可能になる。
- 骨量が足りない部分や、インプラントを埋め込むのに最適な位置を精密に特定できる。
- 手術前に治療のシミュレーションをすることで、手術時間の短縮につながる。
CTスキャンを導入しているクリニックは、「患者様の安全を第一に考えている」ことの証とも言えます。
安心して治療を受けるためにも、カウンセリング時に必ず確認するようにしましょう。
50代におすすめなインプラント治療院を紹介|まとめ

50代の歯の悩みは、一人ひとりのライフスタイルや健康状態によって異なります。
入れ歯とインプラント、どちらの選択肢もメリットとデメリットがあります。
後悔しない選択をするためには、あなたの状況に合った最適な治療法を、専門医とじっくり話し合って決めることが大切です。
例えば「DENTAL TEAM JAPAN」では、入れ歯からインプラントまで、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療プランを提案しています。
まずは一度、無料カウンセリングでお気軽にご相談ください。当院では、患者様一人ひとりのライフスタイルやご希望に合わせて、最適な治療プランをご提案しています。
例えば、当院では以下のような強みがあります。
- 自由診療の平均金額が9万8,500円と安価
- CAD/CAMや歯科用CTスキャンの完備
- 患者様の安全を第一に考えた治療