60代女性|「抜歯後1か月は義歯が使えない」と言われ不安に…上顎インプラント治療で見た目と噛みやすさを考慮した症例
※本ページは当院で行った一症例のご紹介です。治療結果や経過には個人差があり、同様の結果をお約束するものではありません。すべて自由診療です(保険適用外)。
レントゲン写真

※効果には個人差があります
患者様のお悩み
患者様は、上顎左奥歯の欠損があり、下顎には義歯を使用されていました。
下顎の義歯は問題なく使用できていたものの、上顎については
- 見た目が気になる
- 噛みにくさを感じる
といった理由から、「上顎だけインプラント治療を行いたい」 というご希望がありました。
また、他院で相談した際に
「上顎を抜歯した後、1か月ほどは義歯を使用できない」
と説明を受けたことで、
- 食事ができなくなるのではないか
- 見た目に大きな支障が出るのではないか
と、強い不安を感じて来院されました。
レントゲン・精密検査から診断した治療方針
精密検査の結果、上顎は複数の歯で保存が難しい状態であり、
上顎に6本のインプラントを用いたフルインプラント治療 が適切と判断しました。
一方で、下顎の義歯は適合状態が良好であったため、
下顎は現状維持とし、上顎のみを治療対象とする計画 としました。
治療内容と当院での説明
患者様が特に不安に感じていたのは、
「抜歯後に見た目や食事に支障が出るのではないか」という点でした。
当院では、以下の点を丁寧に説明しました。
- 抜歯後でも 仮義歯(総義歯)を装着することは可能
- 抜歯直後は粘膜や骨が安定していないため、違和感や痛みが出る可能性がある
- 状態に応じて調整を行うことで、見た目・会話・食事への影響を抑えながら治療を進められる場合がある
これらを理解いただいたうえで、治療を開始しました。
治療ステップの詳細
2021年10月(治療開始)
- 上顎の抜歯:6本
- CGF(再生療法)を併用
- 仮義歯を装着
患者様のご感想(個人の感想):
「違和感はあるものの、食事はできています」
2週間後
- 仮義歯の調整
2021年11月
- 右上顎洞への サイナスリフト(上顎洞挙上術) を実施
2022年1〜3月:インプラント一次手術
3回に分けてインプラントを埋入
- 1回目:上顎左側
- 2回目:前歯部
- 3回目:上顎右側
2022年4月
- 仮歯の型取り
- プロビジョナルレストレーション(仮歯)を装着
2022年4〜9月
- 仮歯調整期間
(噛み合わせ・見た目・歯ぐきの状態・形態を確認)
2022年10月
- ジルコニア上部構造(最終補綴)を装着
抜歯本数
- 上顎:6本
インプラント埋入本数
- 上顎:6本
使用した素材
- インプラント体:オステム
- 上部構造:ジルコニア
骨造成の有無
右上顎洞に サイナスリフト(上顎洞挙上術) を実施しました。
インプラントを安全に埋入するため、必要な骨量を確保する目的で行っています。
治療期間・通院回数
2021年10月〜2022年10月(約14回)
上顎の治癒状態を確認しながら段階的に進め、無理のないペースで治療を行いました。
治療費(自費・税込)
約300万円
※骨量、補綴設計、使用素材などにより費用は変動します。
主なリスク・副作用について
インプラント治療には、以下の一般的なリスクがあります。
- 手術後の痛み・腫れ・内出血
- 一時的な知覚麻痺
- 感染やインプラントが骨と結合しない可能性
- 清掃不足によるインプラント周囲炎
- 噛み合わせ調整が必要となる場合
※治療前に「インプラント治療承諾書」を用いて詳しく説明しています。
術後経過・メンテナンス
現在も 3〜6ヶ月ごとの定期メンテナンス に通院されています。
メンテナンス内容:
- プラーク・歯石の除去
- インプラント周囲組織のチェック
- 噛み合わせの確認
- ブラッシング指導
長期的な安定維持を目的として行っています。
担当医からのコメント

院長:藤本 純
他院で「抜歯後1か月は義歯が使えない」と説明を受け、不安を感じて来院された症例です。
実際には、状態を見ながら 仮義歯を調整しつつ治療を進める選択肢がある場合もあります。
また、上顎は骨量が不足しやすく、本症例でもサイナスリフトを併用しましたが、
当院では骨造成手術に対応しており、骨が少ないと言われた方でも治療を検討できる可能性があります。
仮歯の期間に噛み合わせや見た目、歯ぐきの状態を丁寧に調整することで、
最終的にジルコニア補綴へとつなげることができました。
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